
尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
胸やけ、喉の違和感、胃もたれといった症状にお悩みの方の中には、逆流性食道炎が原因となっている場合があります。
今回は、逆流性食道炎の予防法を中心に、特に梅雨時期など季節の変わり目に注意すべきポイント、そして症状の裏に潜む他の病気の可能性についても解説します。
逆流性食道炎とは?
胃酸が食道に逆流し、粘膜を刺激して胸やけやのどの違和感などを引き起こす疾患です。人によっては胃酸が刺激となり、咳が続くようなケースもあります。
食後や就寝中に悪化しやすく、生活習慣の影響が大きいのが特徴です。
主な原因
- ・加齢による下部食道括約筋のゆるみ
- ・暴飲暴食、脂っこい食事の摂りすぎ
- ・ストレスや自律神経の乱れ
- ・肥満や妊娠による腹圧の上昇
予防のためにできること
- ・食後すぐに横にならない(食後2~3時間は座位を保つ)
- ・就寝前の食事は控える
- ・腹八分目を意識し、脂っこい・辛いものは控えめに
- ・姿勢を正し、猫背を避ける
- ・禁煙・減酒を心がける
- ・枕を少し高くして寝る(頭部挙上)
- ・適度な有酸素運動と良質な睡眠を心がける
季節の変わり目と逆流性食道炎
特に梅雨時期や季節の変わり目は、自律神経のバランスが崩れやすく、胃腸の働きにも影響が出やすくなります。
その結果、胃酸の分泌が不安定になったり、胃の動きが悪くなることで逆流症状が出やすくなります。
雨が多い季節ですが、少し晴れ間がのぞいた時にウォーキングなどのエクササイズを取り入れ、ぐっすり眠れるように心と体を整えてあげましょう。
症状だけで「逆流性」と決めつけないことが大切
注意しておきたいのは、胸やけや喉の違和感があるからといって、すべてが逆流性食道炎とは限りません。
中には、胃がん・食道がん・胃潰瘍などの重篤な疾患が隠れている場合もあります。
そのため、症状が続く・繰り返すという方には、胃カメラ検査による正確な診断が重要です。
当院の胃カメラ検査について
- ・鎮静剤を使用し、眠ったまま受けられる検査が可能
- ・鎮静剤の希望がない方は、鼻からのやさしい経鼻内視鏡にも対応
- ・食道・胃・十二指腸の詳細な観察が可能
- ・専門医による適切な診断と治療方針のご提案
最後に|不安なときこそ、専門医に相談を
逆流性食道炎のような不快な症状は、生活の質を下げるだけでなく、見過ごすことで大きな病気の発見が遅れることもあります。
「たかが胸やけ」と思わずに、一度しっかり検査を受けてみることをおすすめします。