
こんにちは。尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
今回は「のどのがん(咽頭がん)は胃カメラでわかるのか?」というテーマで、咽頭がんのリスクや症状、胃カメラで発見可能な範囲とその限界について解説します。
咽頭がんになりやすい人の特徴
咽頭がんは生活習慣や感染症が関与するとされ、以下の方は発症リスクが高いとされています。
- ・長期間の喫煙習慣がある
- ・多量の飲酒を続けている
- ・喫煙と飲酒の両方を行っている
- ・ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染歴がある
- ・食道がんや頭頸部がんの既往歴がある
- ・野菜や果物の摂取が少ない食生活
咽頭がんを疑う症状
早期には症状が出にくいですが、次のような症状が続く場合は注意が必要です。
- ・のどの違和感や痛みが長引く
- ・飲み込みにくさ(嚥下困難)
- ・声のかすれ(嗄声)
- ・耳への放散痛(耳の奥の痛み)
- ・首のしこり(リンパ節腫脹)
- ・原因不明の体重減少
咽頭がんと食道がんの関連性
喫煙や飲酒は咽頭がんと食道がんの共通の危険因子です。また、食道がん患者では、重複して咽頭がんが発見されることがあります。このため、食道がんやその疑いがある患者さんは、のどの部位も含めた丁寧な観察が重要です。
胃カメラで発見可能な咽頭がん
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)では、口からスコープを挿入する際に中咽頭〜下咽頭の一部を直接観察できます。経験のある内視鏡医であれば、この部位にできたがんや粘膜の異常を早期に発見できることがあります。
特に、咽頭後壁や梨状陥凹、輪状後部といった部位は、胃カメラ検査中に観察可能です。
当院院長は、咽頭がんの内視鏡診断について著書があり、その発見に精通しています。詳しくは院長の執筆記事をご覧ください:『咽頭表在癌に対する内視鏡診断—拾い上げ』(胃と腸 医学書院)
胃カメラの限界
一方で、胃カメラには観察できる範囲に限界があります。
- ・喉頭がん(声帯を含む領域)は観察が難しい
- ・上咽頭がん(鼻の奥に近い部分)は構造的に観察できない
これらの部位の評価には、耳鼻咽喉科で行う喉頭ファイバー検査などが必要です。
まとめ|のどの健康チェックも兼ねた胃カメラ
胃カメラは胃や食道だけでなく、中〜下咽頭のがん発見にも有用です。ただし、すべての「のどのがん」をカバーできるわけではありません。リスクのある方や症状が続く方は、胃カメラに加えて耳鼻咽喉科での精査を受けることが大切です。
当院では、胃カメラ検査の際に咽頭部も丁寧に観察し、必要に応じて専門科へのご紹介も行っています。のどや食道の健康が気になる方は、ぜひご相談ください。
当院は、尼崎市・阪急塚口駅北口から徒歩1分の立地にあり、通勤やお買い物ついでにも立ち寄りやすい環境です。
また、伊丹市・西宮市・大阪市などの隣接エリアや、
阪急西宮北口駅・武庫之荘駅・園田駅・神崎川駅・稲野駅・新伊丹駅・伊丹駅といった周辺の駅からのアクセスも良好です。
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