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尼崎市・塚口の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
排便のときに「ビリッと痛い」「出血する」といった症状がある方は、切れ痔(裂肛)の可能性があります。
切れ痔は一時的なものと思われがちですが、繰り返すと慢性化して肛門狭窄(こうもんきょうさく)を起こすこともあります。
今回は、切れ痔の原因・仕組み・治療、そして日常でできる予防策について解説します。
◆ 切れ痔(裂肛)とは
肛門の皮膚(上皮)が裂けることで痛みや出血を生じる疾患です。
便が通過する際に肛門の出口部分の粘膜が強く引き伸ばされ、傷がつくことで発症します。
男女ともに起こりますが、特に便秘や硬い便が多い女性に多く見られます。
◆ 主な原因
- ・硬い便を無理に出そうとして肛門が裂ける
- ・下痢便が繰り返し通過し、粘膜がただれるように傷つく
- ・冷えやストレスによる肛門括約筋の緊張
- ・出産後の便秘やホルモン変化による排便異常
切れ痔は排便時の痛み→肛門括約筋の緊張→血流悪化→治りにくくなるという悪循環を生みやすく、慢性化の原因となります。
◆ 症状の特徴
- ・排便時の鋭い痛み(排便後も数時間続くことがある)
- ・便やトイレットペーパーにつく鮮やかな血
- ・排便への恐怖から便秘が悪化する
- ・慢性化すると肛門が狭くなり、排便がさらに困難になる
◆ 慢性化するとどうなる?
切れ痔を放置すると、傷が繰り返し治りきらず、慢性裂肛へと進行します。
慢性化した裂肛では以下のような変化が見られます。
- ・肛門の出口が硬くなり、弾力を失う
- ・皮膚がたるんで皮垂(スキンタグ)ができる
- ・傷の奥に潰瘍(しよう)が形成される
- ・肛門括約筋が過剰に緊張し、肛門狭窄を引き起こす
肛門狭窄になると、排便時にさらに強い痛みを伴い、便が細くなったり、排便困難を起こすようになります。
この段階では薬だけでの改善が難しく、手術的治療(肛門形成術など)が必要になることもあります。
◆ 治療法
① 急性期(発症初期)
- ・軟膏外用(ボラザG軟膏、ネリプロクト、レシカルボン坐剤など)
- ・便を柔らかくする下剤(酸化マグネシウム、ラクツロースなど)
- ・痛みが強いときは鎮痛剤の併用
清潔を保ち、入浴や座浴(おしりをぬるま湯で温める)も有効です。
② 慢性期(再発・硬化を伴う場合)
- ・肛門の血流を改善する塗り薬(硝酸剤軟膏など)
- ・排便習慣の改善(便秘・下痢の是正)
- ・肛門狭窄が進んだ場合は外科的治療(内括約筋側方切開術など)
◆ 日常生活でできる対策
① 排便習慣の改善
- ・便意を我慢しない
- ・いきみすぎない(排便は5分以内を目安に)
- ・毎日同じ時間にトイレへ行く習慣をつける
② 食生活の工夫
- ・水分をしっかり摂る(1日1.5〜2Lを目安に)
- ・野菜・海藻・果物など食物繊維を意識して摂る
- ・便を柔らかくするオリゴ糖やヨーグルトもおすすめ
- ・アルコールや辛いものは控えめに
③ 生活習慣の見直し
- ・長時間のデスクワークを避け、こまめに体を動かす
- ・お風呂でお尻を温める(血流改善)
- ・ストレスや睡眠不足をためない
◆ 当院での対応
当院では、切れ痔・いぼ痔など肛門疾患全般に対応しています。
出血や痛みがある場合は、肛門鏡検査で正確に診断し、再発予防を含めた治療方針をご提案します。
また、便秘・下痢など消化器症状の背景にある要因も含めて総合的に診療します。
◆ まとめ|早めの対策で「慢性化」を防ぎましょう
切れ痔(裂肛)は、放置すると肛門狭窄を引き起こし、治療が難しくなることがあります。
早めの段階で痛みのコントロールと排便習慣の改善を行うことで、多くは自然に治癒します。
出血や痛みが続く場合は、恥ずかしがらずに医療機関へご相談ください。
当院は、尼崎市・阪急塚口駅北口から徒歩1分の立地にあり、通勤やお買い物ついでにも立ち寄りやすい環境です。
また、伊丹市・西宮市・豊中市・大阪市(淀川区、西淀川区)などの隣接エリアや、
阪急西宮北口駅・武庫之荘駅・園田駅・神崎川駅・十三駅・稲野駅・新伊丹駅・伊丹駅といった周辺の駅からのアクセスも良好です。
JR猪名寺駅、塚口駅、尼崎駅や立花駅からはバスでのご来院も便利です。
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