お酒を飲むと顔が赤くなるのはなぜ?|消化器内科専門医が解説|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

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お酒を飲むと顔が赤くなるのはなぜ?|消化器内科専門医が解説

お酒を飲むと顔が赤くなるのはなぜ?|消化器内科専門医が解説|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。

「少しお酒を飲んだだけで顔が真っ赤になる」
「動悸や頭痛、気分不良がすぐに出る」
このような体質の方は、日本人では決して珍しくありません。

実はこの“お酒で顔が赤くなる反応”には明確な医学的理由があり、
特定のがんのリスクと深く関係していることが分かっています。

今回は、
・なぜ顔が赤くなるのか
・赤くなる人が注意すべき病気
・なぜ胃カメラ検査が重要なのか
について、わかりやすく解説します。


◆ お酒を飲むと顔が赤くなる理由(フラッシング反応)

アルコールは体内で次のように分解されます。

  • ・アルコール → アセトアルデヒド
  • ・アセトアルデヒド → 酢酸(無害な物質)

この分解過程で重要なのが、ALDH2(アルデヒド脱水素酵素2)です。

日本人の約40%は、このALDH2の働きが弱い、またはほとんど働かない体質を持っています。
その結果、毒性の強いアセトアルデヒドが体内にたまり、

  • ・顔や体が赤くなる
  • ・動悸、頭痛
  • ・吐き気、気分不良
  • ・強い眠気、だるさ

といった症状が起こります。
つまり、顔が赤くなるのは「お酒に弱い体質である」という体からのサインなのです。


◆ 顔が赤くなる人が注意すべき病気

アセトアルデヒドは、国際がん研究機関(IARC)により
「発がん性がある物質」と分類されています。

特に影響を受けやすいのが、アルコールが直接触れる上部消化管です。

① 食道がん

顔が赤くなる体質の方が飲酒を続けると、
食道がんの発症リスクが大きく上昇することが報告されています。

  • ・少量の飲酒で顔が赤くなる
  • ・飲酒習慣がある
  • ・喫煙歴がある

これらが重なるほど、リスクはさらに高まります。

② 咽頭がん(中咽頭がん・下咽頭がん)

咽頭もアルコールやアセトアルデヒドが直接接触する部位です。
初期にはほとんど症状がなく、

  • ・喉の違和感
  • ・声のかすれ
  • ・飲み込みにくさ

といった軽い症状だけで進行することがあります。


◆ 「お酒に弱い体質」=必ずがんになる?

誤解されがちですが、
顔が赤くなる=必ずがんになるわけではありません。

問題となるのは、

  • ・お酒に弱い体質
  • ・それでも飲酒を続けている

という組み合わせです。
この場合、アセトアルデヒドにさらされる時間が長くなり、
結果としてがんのリスクが高まります。


◆ 胃カメラ検査の重要性

食道がん・咽頭がんは、
早期に発見できれば内視鏡治療で完治が期待できる病気です。

一方で、進行してから見つかると、
手術・放射線・化学療法が必要となり、生活の質にも大きく影響します。

胃カメラ検査では、

  • ・咽頭、食道
  • ・胃
  • ・十二指腸

を直接観察でき、ごく初期のがんや前がん病変の発見が可能です。

◎ 特に胃カメラをおすすめしたい方

  • ・少量の飲酒で顔が赤くなる
  • ・飲酒習慣がある
  • ・喫煙歴がある(過去も含む)
  • ・40歳以上
  • ・喉や胸の違和感がある

当院では、鎮静剤を使用した苦痛の少ない胃カメラ検査を行っており、
眠っている間に検査が終了します。


胃カメラ検査のご案内


◆ 当院で特に大切にしているポイント|咽頭の入念な観察

当院では、院長が京都大学医学部附属病院や大阪国際がんセンターなどで
多数の内視鏡検査・治療を経験してきた背景から、
初期の咽頭がんの発見にも力を入れています

咽頭がんは自覚症状が乏しく、見逃されやすい病気です。
そのため、飲酒で顔が赤くなる体質の方や、飲酒・喫煙歴のある方など
リスクが高い患者さんに対しては、胃カメラ時に咽頭も入念に観察しています。

通常の胃カメラ検査の範囲内で行えるため、追加の負担なくチェックが可能です。


◆ 院長自身も「フラッシャー」です

実は院長自身も、お酒を飲むと顔が赤くなる体質(フラッシャー)です。

そのため、日頃から飲酒量が多くなりすぎないように意識しており、
「お酒を飲んでも全くしんどくならない人がうらやましいな…」
と思うこともあります。

だからこそ、顔が赤くなる方の不安や悩みはよく理解しており、
体質を踏まえた現実的な健康管理を大切にしています。

無理な飲酒を避けること、そして
定期的な胃カメラ検査で早期発見につなげることが、将来の安心につながります。


◆ まとめ|顔が赤くなるのは体からの重要なサイン

お酒を飲んで顔が赤くなるのは、
アセトアルデヒドを分解しにくい体質のサインです。

この体質の方が飲酒を続けると、
食道がん・咽頭がんのリスクが高まることが分かっています。

だからこそ、
・無理な飲酒をしない
・体質を正しく理解する
・定期的に胃カメラ検査を受ける
ことがとても重要です。

気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。


阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|消化器内科・内視鏡内科・肛門外科・内科

当院は、尼崎市・阪急塚口駅北口から徒歩1分の立地にあり、通勤やお買い物ついでにも立ち寄りやすい環境です。

また、伊丹市・西宮市・豊中市・大阪市(淀川区、西淀川区)などの隣接エリアや、
阪急西宮北口駅・武庫之荘駅・園田駅・神崎川駅・十三駅・稲野駅・新伊丹駅・伊丹駅といった周辺の駅からのアクセスも良好です。
JR猪名寺駅、塚口駅、尼崎駅や立花駅からはバスでのご来院も便利です。

遠方からお越しの方にもスムーズにご来院いただけるよう、アクセス情報は公式サイトにも詳しく掲載しています。
胃カメラ・大腸カメラなどの検査をご希望の方も、どうぞお気軽にご相談ください。

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