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尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
当院では胃カメラ・大腸カメラを鎮静剤(眠る薬)を用いて苦痛を抑えながら行うことが可能です。
ところが、患者さんの中には「お酒が強い人は鎮静が効きにくい」と感じるケースがあります。
実際、アルコールの常飲習慣がある方では鎮静剤が効きにくくなることが知られています。
この記事では、その理由と対策について詳しく解説します。
◆ 鎮静剤が効く仕組み
内視鏡検査で使用する鎮静剤は、脳の中枢神経に作用して意識や不安をやわらげる薬です。
アルコールと同じく、神経の興奮を抑える「GABA受容体」に影響を与えることで眠気やリラックス効果を生じます。
◆ お酒をよく飲む人で鎮静が効きにくくなる理由
① 肝臓の代謝酵素が活発になる
アルコールを習慣的に飲むと、肝臓では代謝酵素(チトクロームP450)が活発になります。
この酵素はアルコールだけでなく、鎮静剤など多くの薬の分解にも関わります。
そのため、同じ量の鎮静剤を投与しても、薬が早く分解されてしまい効果が短くなる・弱くなることがあります。
② 神経が薬に慣れてしまう(耐性)
アルコールは日常的に中枢神経を抑える作用を持っています。
その状態に体が慣れることで、同じGABA系に作用する鎮静剤が効きにくくなる、いわば耐性(たいせい)ができてしまうのです。
いわゆる「お酒が強い人ほど鎮静剤が効きにくい」と言われるのはこのためです。
③ 体内の水分・脂肪分布の影響
アルコール常飲者では、肝機能の変化や体内組成の影響で、薬の分布(血中濃度)が変わることもあります。
このため、鎮静効果の立ち上がりや持続時間が一般の方と異なる場合があります。
◆ よくある誤解:「お酒に強い=鎮静も安全」ではありません
お酒に強い方は「少しぐらい鎮静剤を増やしても大丈夫」と思われるかもしれませんが、これは危険です。
アルコール耐性と鎮静剤の安全域は別問題であり、効きづらいからといって投与量が増えてしまうのは非常に危険です。
鎮静剤は呼吸抑制を起こすことがあるため、医師がモニター下で慎重に調整する必要があります。
◆ 対策:鎮静を安全に行うために
- ・検査前日は飲酒を控える(最低でも前日夜以降は禁酒)
- ・普段の飲酒習慣(量・頻度)を正確に伝える
- ・鎮静剤の種類と量を患者さんごとに調整
- ・鎮静下での検査中は酸素投与・モニタリングを徹底
- ・鎮静後は休憩時間を十分確保し、車の運転は避ける
当院では、鎮静剤を使用するすべての検査において、酸素・血圧・脈拍・酸素飽和度を常時モニターし、必要最小限の量で安全に実施しています。
◆ まとめ
お酒を飲むと鎮静剤が効きにくくなるのは、肝臓の代謝酵素や神経の耐性によるものです。
検査前は飲酒を控え、普段の飲酒習慣を医師に伝えることで、安全かつ適切な鎮静が可能になります。
当院では一人ひとりの体質や習慣に合わせた鎮静法を行い、「眠っている間に終わる安心な内視鏡検査」をご提供しています。
当院は、尼崎市・阪急塚口駅北口から徒歩1分の立地にあり、通勤やお買い物ついでにも立ち寄りやすい環境です。
また、伊丹市・西宮市・豊中市・大阪市(淀川区、西淀川区)などの隣接エリアや、
阪急西宮北口駅・武庫之荘駅・園田駅・神崎川駅・十三駅・稲野駅・新伊丹駅・伊丹駅といった周辺の駅からのアクセスも良好です。
JR猪名寺駅、塚口駅、尼崎駅や立花駅からはバスでのご来院も便利です。
遠方からお越しの方にもスムーズにご来院いただけるよう、アクセス情報は公式サイトにも詳しく掲載しています。
胃カメラ・大腸カメラなどの検査をご希望の方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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