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こんにちは。尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
当院では、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を通じて、大腸がんやポリープの早期発見に努めています。
大腸カメラの精度を高めるためには、前日の食事がとても重要です。今回は「大腸カメラ前の食事で気をつけたいこと」について詳しく解説します。
前処置とは?
大腸カメラでは、腸内に便や食べかすが残っていると病変が見つけにくくなります。
そのため、下剤などを使って腸の中をきれいにする処置=「前処置(ぜんしょち)」が必要です。
前処置が不十分だと、検査の精度が落ちたり、再検査になることもあります。前日の食事に気をつけることが、検査成功の第一歩です。
検査前日の食事で気をつけること
✅ 食べてよいもの(腸に残りにくいもの)
- 白米のおかゆ、うどん
- 食パン(耳を除くとより理想的)
- 卵料理(卵とじ、ゆで卵など)
- 白身魚(焼き魚や蒸し魚)
- ヨーグルト、プリン
❌ 避けたいもの(繊維質や便に残りやすいもの)
- 野菜全般(特にキャベツ・きのこ類・ゴボウ)
- 海藻類(わかめ、ひじき)
- 果物(特に皮や種が多いもの)
- 肉の脂身や揚げ物
- 豆類、こんにゃく、ゴマ、ナッツ類
スイカの種にもご注意を!
特に暑い季節になると、スイカを召し上がる方が増えます。
しかし、スイカの種が腸の中に残ってしまい、検査中の視野を妨げるケースが実際にあります。
スイカを食べる場合は、必ず種を取り除いてお召し上がりください。種ごと飲み込んでしまうと、検査の精度が落ちてしまう可能性があります。
食事の時間と水分補給について
- 前日の食事は21時までに済ませてください。
- それ以降は絶食となります。
- 水分は、水・お茶・スポーツドリンクなど透明なものに限り、検査の1時間前まで摂取可能です。
- 脱水を防ぐため、意識的にこまめな水分補給を行ってください。
なぜ食事内容がそこまで重要なのか?
前処置が良好であれば、腸の中がきれいに観察でき、小さなポリープや早期の病変も見つけやすくなります。
また、挿入がスムーズになり、検査時間の短縮や苦痛の軽減にもつながります。
まとめ|ちょっとした準備で、検査の精度は大きく変わる
大腸カメラは、命を守るための大切な検査です。その質を高めるためには、前日の準備がとても重要です。
食事内容や水分の摂り方に気を配ることで、前処置がうまくいき、スムーズかつ高精度な検査が可能になります。
当院では、2万件以上の内視鏡検査経験をもつ院長が、丁寧に前処置指導・検査を行っています。
「準備も含めて検査の一部」。そう考えて、ぜひ一緒に質の高い検査を目指しましょう。