体を伸ばすとお腹が痛いのはなぜ?|筋肉や神経の関係を専門医が解説|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

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体を伸ばすとお腹が痛いのはなぜ?|筋肉や神経の関係を専門医が解説

体を伸ばすとお腹が痛いのはなぜ?|筋肉や神経の関係を専門医が解説|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

こんにちは。尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
「体を伸ばすとお腹が痛い」「反らすと違和感がある」——こうした訴えは、激しい痛みでなくても臨床的に重要なヒントを含んでいます。
腹痛と聞くと胃腸などの内臓を思い浮かべがちですが、実際には筋肉や神経、体の使い方に関係しているケースが少なくありません。
この記事では、体を伸ばしたときにお腹が痛む原因と、その見分け方をわかりやすく解説します。

体を伸ばすとお腹が痛いときに考えられる原因

腹痛は大きく分けて「内臓性の痛み」と「体壁性(筋肉や神経)による痛み」に分類されます。
体位によって変化する痛みは、内臓ではなく筋肉や神経の痛みによるものが多いのが特徴です。

① 筋肉や筋膜の炎症(最も多い原因)

代表的なのが腹直筋筋膜炎筋筋膜性疼痛症候群(MPS)です。
腹直筋・外腹斜筋・肋間筋などの筋肉や筋膜が炎症や過緊張を起こすと、体を反らす(伸展する)動作で痛みが出ます。

  • ・咳やくしゃみをしたあとから痛みが出た
  • ・重い荷物を持ち上げたあとに違和感がある
  • ・長時間座ったままや姿勢の悪さが続いている
  • ・体を伸ばすと痛いが、安静にしていると落ち着く

このタイプの痛みはカーネット徴候という検査で確認できます。
仰向けで腹筋に力を入れたときに痛みが強くなる場合、腹壁の筋肉や筋膜が原因のことが多いです。
画像検査では異常が見つからないことも多く、日常生活での動作や姿勢の影響が大きい症状です。

② 肋間神経痛・肋軟骨炎

胸郭下部や上腹部の痛みで、深呼吸や体を伸ばす動作で悪化するのが特徴です。
神経の走行に沿った圧痛があり、時に背中や側腹部にも痛みが放散します。
また、帯状疱疹の前駆期(まだ皮疹が出る前)でも同様の痛みを訴えることがあります。

③ 手術後や外傷後の癒着による牽引痛

腹部手術のあとに、腹膜や皮膚の下で組織が癒着すると、体を反らす・ひねる動きでその部分が引っ張られ、痛みを感じることがあります。
手術の瘢痕部周囲に痛みが集中する場合は、この癒着性牽引痛の可能性を考えます。

④ 内臓由来の痛み(まれだが注意が必要)

体を伸ばすと痛みが出る腹痛の多くは筋肉性ですが、なかには軽度の内臓疾患が隠れていることもあります。

  • 軽い虫垂炎S状結腸憩室炎:腹膜の炎症により、体を伸ばすと腹膜が引っ張られて痛む。
  • 胃・十二指腸潰瘍胆のう炎:炎症が横隔膜や腹膜に波及し、体位や呼吸で痛みが変化。

これらは発熱や嘔吐、圧痛などを伴うことが多く、体位で痛みが再現されるだけではない点が見分けのポイントです。

⑤ 腰椎や胸椎からの神経痛

神経の圧迫や牽引によって、腹部に放散痛が出ることがあります。
特に腰椎椎間板ヘルニアや脊椎変形がある場合、体を反らすと痛みが強くなることがあります。
整形外科的要因として見逃されがちですが、高齢者や慢性腰痛を持つ方では重要な鑑別です。

診察で確認すべきポイント

体を伸ばしたときの腹痛を正しく診断するには、痛みの性質を丁寧に評価することが大切です。

  • ・痛みの部位が指1本で示せるか(限局性の有無)
  • ・体位や腹筋の緊張で痛みが変化するか(カーネット徴候)
  • ・発熱・嘔吐・圧痛・反跳痛の有無
  • ・手術歴、外傷歴、姿勢・生活習慣
  • ・必要に応じて腹部エコーやCT検査で臓器疾患を除外

体壁性の痛みでは、画像に異常がなくても原因が筋肉や神経にあるため、身体診察が非常に重要になります。

検査・治療の進め方

内臓疾患の可能性がある場合には、胃カメラ検査大腸カメラ検査で胃腸の状態を確認します。
異常がなければ、筋膜炎や肋間神経痛などの整形外科的要因を疑い、湿布や鎮痛薬、ストレッチなど保存療法を行います。

また、再発を防ぐためには以下のようなケアも有効です。

  • ・長時間同じ姿勢を避け、定期的にストレッチを行う
  • ・冷えを防ぎ、筋肉を緊張させない
  • ・咳やくしゃみのときに体を強く反らさない

まとめ|「体を伸ばすとお腹が痛い」は体からのサイン

体を伸ばしたときに痛むお腹の症状は、多くの場合筋肉や神経、姿勢の問題が関係しています。
一方で、軽度の炎症や癒着、内臓疾患が潜んでいることもあるため、自己判断は禁物です。
痛みが続く場合や、発熱・圧痛を伴う場合は、画像検査での確認をおすすめします。
阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックでは、腹部の痛みや違和感の原因を丁寧に調べ、必要に応じて内視鏡や画像検査を行います。
「軽い痛みだから」と放置せず、気になるときはお気軽にご相談ください。


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