嘔吐後に血が混じるとき|マロリーワイス症候群とブールハーフェ症候群について|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

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嘔吐後に血が混じるとき|マロリーワイス症候群とブールハーフェ症候群について

嘔吐後に血が混じるとき|マロリーワイス症候群とブールハーフェ症候群について|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

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こんにちは。尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
「強く吐いたあとに血が混じった」「嘔吐のあと喉や胸の奥が痛い」といった症状が出たとき、不安に感じる方も多いでしょう。
こうした症状の背景には、マロリーワイス症候群(Mallory-Weiss症候群)ブールハーフェ症候群(Boerhaave症候群)といった病気が隠れていることがあります。
いずれも嘔吐によって起こる胃・食道の損傷が原因ですが、その重症度や緊急性には大きな違いがあります。この記事では、それぞれの疾患についてわかりやすくご紹介します。

嘔吐後の吐血とは?

嘔吐後の吐血は、吐く力で食道や胃の粘膜が傷ついた結果、血液が混じる状態を指します。
血の色は鮮やかな赤であることが多く、量は少量から多量までさまざまです。
一見軽そうに見えても、消化管の深い部分に損傷がある場合もあり、注意が必要です。

マロリーワイス症候群とは?

マロリーワイス症候群は、激しい嘔吐や咳、過度の飲酒などによって、胃と食道の境目(噴門部)付近の粘膜が裂けて出血する病気です。
嘔吐やむかつきのあとに鮮血を吐くのが特徴で、多くは一時的な出血で自然に止まることが多いですが、場合によっては内視鏡的な止血処置が必要になります。

主な原因

  • ・過度の飲酒や暴飲暴食
  • ・つわりや食中毒などによる激しい嘔吐
  • ・慢性的な咳やいきみ(便秘など)

症状

  • ・嘔吐後の吐血(鮮血またはコーヒー残渣様)
  • ・みぞおちや胸の奥の痛み
  • ・軽度の貧血や立ちくらみ

検査と診断

診断には胃カメラ検査が最も有用です。
胃カメラで出血点を直接観察でき、同時に止血処置を行うことも可能です。
当院では鎮静剤を使用した眠ったままの胃カメラにも対応しており、不安や苦痛の少ない検査が受けられます。

治療

多くの場合は自然止血しますが、出血が続く場合は胃カメラで止血処置を行います。
また、出血部位の再発を防ぐため、胃酸を抑える薬(PPIなど)を使用することもあります。
アルコールや刺激物の摂取を控えることも再発予防に重要です。

ブールハーフェ症候群とは?

ブールハーフェ症候群(Boerhaave症候群)は、激しい嘔吐によって食道の壁が裂ける(穿孔する)極めて危険な病気です。
食道の中の圧力が急上昇し、全層が破れて胸腔内に内容物が漏れ出すため、命に関わる緊急疾患です。

主な原因

  • ・飲酒後の激しい嘔吐
  • ・強い咳やいきみ
  • ・重度の過食や急な腹圧上昇

症状

  • ・激しい胸の痛み(特に左胸部や背中に放散)
  • ・呼吸困難、発熱
  • ・吐血を伴うこともある

マロリーワイス症候群と異なり、ブールハーフェ症候群では強い全身症状を伴うのが特徴です。

検査と診断

ブールハーフェ症候群が疑われる場合は、CT検査や胸部エックス線が重要です。
胸腔内に空気や液体が漏れている様子(縦隔気腫)が確認されることがあります。
この疾患は内視鏡ではなく、外科的治療が必要となる場合が多いため、迅速な診断と連携が不可欠です。

治療

破裂の範囲や全身状態に応じて、外科的修復手術抗菌薬治療が行われます。
発症から時間が経過すると致死率が高まるため、疑わしい症状がある場合はすぐに救急対応が必要です。

嘔吐後の吐血で受診すべきタイミング

嘔吐後の吐血には軽症から重症まで幅広い原因がありますが、以下のような場合は早めの受診をおすすめします。

  • ・鮮血を吐いた、または吐いたものが黒っぽい
  • ・胸やみぞおちに強い痛みがある
  • ・発熱や呼吸苦を伴う
  • ・めまいや顔面蒼白、動悸がある(出血性ショックの危険)

当院では、出血源を確認するための胃カメラを中心に、必要に応じてCT・エコー検査も組み合わせ、的確な診断を行います。

予防と日常生活で気をつけたいこと

  • ・暴飲暴食を避ける
  • ・飲酒後に無理に吐かない
  • ・便秘や咳を放置せず治療する
  • ・胃炎や逆流性食道炎がある方は、早めに専門医に相談

胃や食道の粘膜は非常にデリケートです。
普段から体調にあわせた生活習慣を心がけることが、病気の予防につながります。

まとめ|「嘔吐後の吐血」は軽視せず早めの受診を

嘔吐後の吐血は、マロリーワイス症候群のように自然に治るものから、ブールハーフェ症候群のように緊急手術が必要なものまで原因はさまざまです。
少量の血でも「ただの嘔吐」と思わず、専門医による内視鏡検査で原因を確認することが大切です。
尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックでは、経験豊富な院長が患者さま一人ひとりに合わせた検査と治療をご提案しています。
不安な症状があるときは、どうぞお気軽にご相談ください。


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