
尼崎市の阪急塚口駅前のいのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
当院では、胃カメラ・大腸カメラを用いた消化管の精査や日帰り大腸ポリープ切除に毎日対応しております。
大腸ポリープは放置するとがん化することがあるため、内視鏡での定期的なチェックと、早期切除が重要です。では、「家族に大腸ポリープを指摘された人」がいる場合、自分の大腸がんリスクはどうなるのでしょうか?
大腸ポリープとがんリスクの関係
大腸がんは、ほとんどが「腺腫」と呼ばれる良性のポリープから発生します。早期のうちに発見して切除することで、将来のがんを予防できることが知られています。
ただし、ポリープの「できやすさ」には体質や遺伝的背景も関係しており、家族に大腸ポリープや大腸がんの既往がある方は注意が必要です。
大腸ポリープの家族歴と本人の大腸がんリスクの関係が明らかに
2025年5月に医学誌 Gastroenterology に掲載されたスウェーデンの大規模研究では、1,100万人以上を最長54年間追跡し、家族における大腸ポリープの頻度と、本人の大腸がん発症リスクとの関係が詳細に解析されました。
結果、次のようなことが分かりました。
- ■ 「家族(親や兄弟姉妹)に1回だけ大腸ポリープを指摘された人」はそうでない人に比べて 約1.4倍 大腸がんリスクが高い
- ■ 同じ家族が2回以上ポリープを指摘されている場合はリスクはさらに上がり 約1.8〜2.4倍 に
- ■ 特に50歳未満で大腸ポリープを指摘された家族がいる場合は早期発症型の大腸がんリスクが最大3.9倍 に
この研究の詳細は、以下のリンクよりご確認いただけます:
👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39800079/
家族歴がある方へ|40代からの検査をおすすめ
以上の研究結果も踏まえ、特に次のような方は、大腸カメラ検査の受診をご検討ください:
- ■ ご家族に大腸ポリープ・大腸がんを指摘された方がおられる
- ■ 40歳以上で一度も内視鏡検査を受けたことがない方
- ■ 便潜血検査で陽性だった方
当院では、鎮静剤を用いた痛みの少ない内視鏡検査や、日帰り大腸ポリープ切除も可能です。
当院の大腸カメラ検査について詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。
まとめ|「家族歴」は重要なリスク指標
家族に大腸ポリープがあると聞くと「がん家系では?」と不安になるかもしれませんが、早めの検査・対処で予防可能なのが大腸がんの特徴です。
ご自身の健康を守る第一歩として、大腸カメラ検査をぜひご検討ください。
ご相談だけでもお気軽にどうぞ。