
尼崎市塚口の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
暑い季節になり「虚血性腸炎」の患者さんが増えています。特に夏場は脱水によって腸への血流が不足し、虚血性腸炎を引き起こすリスクが高まります。
脱水が引き起こす虚血性腸炎とは?
虚血性腸炎は、大腸の血流が一時的に低下し、腸管がダメージを受ける病気です。
大腸が血流不足になる原因は様々ですが、特に夏場は暑さで汗をかき続けたり、飲水量が不足して脱水状態になると血液がドロドロになりやすく、大腸への血流が滞りやすくなるため、虚血性腸炎が起こりやすくなります。
こんな症状は要注意
- ✅ 突然の激しい腹痛(特に左下腹部)
- ✅ 腹痛に続いて血便や赤黒い便
- ✅ 排便後に痛みが軽減することも
- ✅ 吐き気や嘔吐を伴う場合もあります
脱水で便秘が悪化→腸に負担
脱水は腸の動きを鈍らせ便秘を引き起こしやすくなり、便秘によって腸管内圧が高まることで血流が障害され、虚血性腸炎を誘発するケースもあります。
こんな方は特に注意
- ✅ 高齢の方
- ✅ 高血圧や糖尿病など動脈硬化のリスクがある方
- ✅ 便秘気味の方
上記の方は、特に大腸の血流が不足に陥りやすいと言われています。
自己判断は禁物!大腸カメラでの診断が重要
腹痛や血便があるとき、自己判断で様子を見るのは危険です。
感染性腸炎、炎症性腸疾患、大腸がんなど重大な疾患の可能性もあるため、早めの大腸カメラで正確に診断することが大切です。
当院では鎮静剤を用いた苦痛を抑えた大腸カメラで原因を調べ、必要に応じて適切な治療を行います。
まとめ|水分補給を意識し、症状があれば早めに受診を
夏は脱水による虚血性腸炎のリスクが高まります。
普段からしっかり水分補給を心がけ、突然の腹痛や血便があれば放置せず、早めにご相談ください。