
尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
便通異常や腹痛を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)は、生活の質に大きな影響を与える疾患です。IBSに処方される整腸剤のひとつにポリフル(一般名:ポリカルボフィルカルシウム)があります。ところが近年、この薬をはじめとする一部の消化器系薬剤で品薄の状態が続いており、患者さんから「薬が手に入らないがどうしたらよいか」と不安の声が寄せられています。今回はその背景と、当院での対応についてわかりやすく解説します。
なぜ薬が品薄になるのか?背景にある事情
- ・製造・供給の制約:原材料の不足や製造ラインの不具合が重なると、安定供給が難しくなることがあります。
- ・需要の増加:IBSの認知度向上とともに処方が増加し、需要が供給を上回る場合があります。
- ・規制・品質管理強化:医薬品の品質検査が厳格化し、一時的に出荷が制限されるケースがあります。
- ・流通の偏り:地域や医療機関によって薬の入荷量に差が生じることもあります。
このような複数の要因が重なり、特定の薬剤が慢性的に手に入りにくくなるのです。
ポリフルが担う役割
ポリフルは便の水分を調整する薬です。便秘では便を柔らかくし、下痢では水分を吸着して固めるため、IBSでよく見られる「便秘と下痢の繰り返し」に有効です。副作用も比較的少なく、長期にわたり処方されることの多い薬です。
薬が不足しているときの対応策
薬が手に入りにくい状況は、患者さんにとって大きな不安要素です。当院では次のような対応を行っています。
- ・代替薬の検討:乳酸菌製剤(ビオフェルミン、ラックビー)、酪酸菌製剤(ミヤBM)、複合生菌製剤(ビオスリー)などを症状に応じて切り替える。
- ・薬の減量や間欠使用:症状が安定している方には、医師の判断のもと服用量を一時的に調整。
- ・生活習慣の改善指導:薬だけに頼らず、食物繊維や水分摂取、適度な運動、ストレスケアを組み合わせて症状を和らげる。
- ・胃カメラ・大腸カメラによる精査:症状の裏に他の疾患が隠れていないか確認することで、治療方針を最適化。
→ 胃カメラ /
大腸カメラ
根本的な対応:ストレスと自律神経に目を向ける
IBSは脳腸相関と呼ばれる「脳と腸の双方向の関係」が深く関与しています。精神的な緊張や不安、生活リズムの乱れは自律神経のバランスを崩し、腸の動きを不安定にしてしまいます。そのため、薬物治療だけでなくストレスケアと自律神経の安定化が非常に重要です。
日常生活でできる自律神経の整え方
- ・十分な睡眠:規則正しい睡眠は自律神経の基本。寝る前のスマホ使用は控える。
- ・適度な運動:ウォーキングやストレッチ、ヨガなどは腸の蠕動運動を整え、ストレス発散にもつながる。
- ・リラックス法の実践:深呼吸、瞑想、音楽鑑賞、入浴など、副交感神経を優位にする習慣を持つ。
- ・食生活の工夫:食物繊維・発酵食品を取り入れつつ、暴飲暴食や刺激物(アルコール・辛い物)の摂りすぎを避ける。
- ・ストレスマネジメント:職場や家庭での緊張が強い場合、カウンセリングや心療内科との連携も有用。
これらはすぐに結果が出るわけではありませんが、継続することで腸内環境や自律神経が安定し、症状の再発予防につながります。
患者さんへのお願い
- ・薬が不足しても自己判断で中止しないこと。急な中止は症状悪化につながります。
- ・処方変更が必要な場合は必ず医師に相談してください。
- ・代替薬や生活習慣改善、ストレスケアを組み合わせることで、症状を安定させることが可能です。
まとめ
ポリフルをはじめとする薬剤の品薄は、製造・流通・需要の複合的要因によるものです。しかし、治療の選択肢はひとつではありません。当院では症状や背景に応じて最適な薬や整腸剤を提案し、生活習慣の工夫や検査の活用、さらにはストレス対策や自律神経の安定化まで含めて総合的にサポートしています。薬の不足で不安を感じている方も、どうぞ安心してご相談ください。
当院は、尼崎市・阪急塚口駅北口から徒歩1分の立地にあり、通勤やお買い物ついでにも立ち寄りやすい環境です。
また、伊丹市・西宮市・豊中市・大阪市(淀川区、西淀川区)などの隣接エリアや、
阪急西宮北口駅・武庫之荘駅・園田駅・神崎川駅・十三駅・稲野駅・新伊丹駅・伊丹駅といった周辺の駅からのアクセスも良好です。
JR猪名寺駅、塚口駅、尼崎駅や立花駅からはバスでのご来院も便利です。
遠方からお越しの方にもスムーズにご来院いただけるよう、アクセス情報は公式サイトにも詳しく掲載しています。
胃カメラ・大腸カメラなどの検査をご希望の方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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