
尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
大腸ポリープには従来よく知られる腺腫のほかに、SSL(sessile serrated lesion:鋸歯状病変)と呼ばれるタイプがあります。
SSLは平坦で色調差が乏しく、粘液を伴いやすいため、通常観察では見逃されやすいのが特徴です。
一部の大腸がんは、腺腫とは異なる「鋸歯状経路」と呼ばれる経路を通じて生じることが知られており、SSLはその経路に関わる前がん病変と考えられています。
◆ 腺腫との違い
大腸がんの発生経路には複数あり、腺腫が関与する従来の経路に加えて、鋸歯状病変が関与する経路もあるとされています。
SSLは腺腫とは形態(平坦・淡色)や組織学的特徴が異なり、観察・診断の工夫が重要です。
◆ SSLが見逃されやすい理由
- ・平坦~半球状で周囲粘膜と紛れやすい
- ・表面に粘液が付着し輪郭が不鮮明になりやすい
- ・右側結腸(盲腸~上行結腸)に多く、腸管前処置の影響を受けやすい
当院では、高画質内視鏡・拡大観察・色素法・NBI(狭帯域光)などを適切に組み合わせ、見逃し低減に努めています。
◆ がんとの関係について(重要な考え方)
SSLは大腸がんの一部と関連する前がん病変と位置づけられていますが、がん化のスピードや確率については研究により見解が分かれる部分があります。
臨床では、次のような所見がある場合により注意が必要とされています。
- ・大きさが10mm以上
- ・病理で異型(dysplasia)を伴う
- ・右側結腸に位置する
- ・形態が不整、表面構造や血管パターンに変化がみられる
これらの所見があれば、内視鏡的切除や短めの観察間隔が検討されます。
◆ 切除するメリット
- ・前がん病変を段階のうちに取り除くことで、将来のがん発生リスク低減に寄与
- ・病理診断により、本当にSSLか・異型の有無・断端の評価が可能
- ・多くは日帰り内視鏡治療で対応可能(病変の大きさ・位置により手技は選択)
◆ 当院で行う検査・治療
大腸カメラ検査(ページはこちら)で、SSLを含む各種ポリープの発見と評価を行います。
鎮静下での検査に対応し、必要に応じてコールドスネア・EMR・分割切除など適切な方法を選択します。
切除後は病理結果を踏まえ、次回のフォロー間隔(例:病変の大きさ・数・異型の有無などに応じて設定)をご提案します。
◆ まとめ|「目立たないポリープ」ほど計画的にフォローを
SSLは見た目が穏やかでも、一部の大腸がんと関連する前がん病変です。
がん化の速さについては諸説ありますが、サイズや異型の有無などを総合評価し、適切な切除と計画的な経過観察を行うことが大切です。
検診の便潜血陽性やポリープ既往がある方、家族歴がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
当院は、尼崎市・阪急塚口駅北口から徒歩1分の立地にあり、通勤やお買い物ついでにも立ち寄りやすい環境です。
また、伊丹市・西宮市・豊中市・大阪市(淀川区、西淀川区)などの隣接エリアや、
阪急西宮北口駅・武庫之荘駅・園田駅・神崎川駅・十三駅・稲野駅・新伊丹駅・伊丹駅といった周辺の駅からのアクセスも良好です。
JR猪名寺駅、塚口駅、尼崎駅や立花駅からはバスでのご来院も便利です。
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