こんにちは。尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。
「喉の奥に何か引っかかる感じがする」「飲み込みにくい」「常に喉がイガイガする」——こうした症状を感じる方の多くは、逆流性食道炎を疑うことが多いでしょう。
確かに、胃酸の逆流が原因で喉や食道に炎症を起こすケースはよくあります。
しかし中には、食道がんの初期症状として現れている場合もあります。
今回は、喉の違和感（咽頭異常感）と食道がんの関係、そして早期発見のために大切な検査について解説します。

喉の違和感（咽頭異常感）とは？

咽頭異常感とは、実際には何も詰まっていないのに「喉に何かがある」「引っかかる」と感じる症状を指します。
原因は多岐にわたり、必ずしも喉そのものの病気とは限りません。

• ・逆流性食道炎
• ・アレルギー性鼻炎・後鼻漏
• ・甲状腺疾患
• ・ストレスや自律神経の乱れ
• ・咽頭や食道の腫瘍（がん）

これらのうち、最も注意が必要なのが食道がんの初期症状としての喉の違和感です。

食道がんの初期症状としての「喉の違和感」

食道がんは、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。
しかし、がんが食道の上部（頸部や胸部上部）にできた場合、喉の奥や首の違和感として感じることがあります。

• ・喉の奥に何か張り付いているような感じ
• ・食べ物を飲み込むときにスムーズに通らない
• ・声がかすれる、咳が続く
• ・胸の奥の違和感や軽い痛み

これらの症状は、風邪や逆流性食道炎などの良性疾患と似ているため、初期の食道がんは見逃されやすいのが実情です。
「長く続く違和感」や「薬を飲んでも改善しない症状」がある場合は、早めの検査が重要です。

逆流性食道炎との違い

喉の違和感を引き起こす代表的な病気である逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流して炎症を起こすものです。
特徴的な症状は以下の通りです。

• ・胸焼け、酸っぱい液が上がる
• ・喉のヒリヒリ感
• ・咳や声枯れ

一方、食道がんによる違和感は持続的で、徐々に悪化する傾向があります。
とくに「食べ物が通りにくい」「固形物を飲み込むと引っかかる」といった症状が出る場合は、がんによる狭窄の可能性もあります。

食道がんの危険因子

食道がんは、生活習慣との関係が深い病気です。以下のような方は特に注意が必要です。

• ・飲酒量が多い方（特に日本人はアルコール代謝酵素の遺伝的影響が強い）
• ・喫煙習慣のある方
• ・熱い飲み物を好む方
• ・慢性的な逆流性食道炎がある方
• ・家族に食道がんの既往がある方

飲酒と喫煙の両方がある場合、発症リスクはさらに高まります。
また、アルコールを飲むと顔が赤くなる体質（フラッシャー体質）の方は、特に注意が必要です。

早期発見のための検査

食道がんを早期に見つけるには、症状だけで判断せず、内視鏡検査（胃カメラ）を受けることが最も重要です。
食道の粘膜を直接観察でき、微細ながんや炎症も確認できます。

当院では、眠ったまま受けられる胃カメラに対応しており、苦痛の少ない検査が可能です。
また、必要に応じてCT検査や血液検査を組み合わせ、原因を多角的に評価します。

早期の食道がんは治療可能

食道がんは進行が早い疾患ですが、早期であれば内視鏡治療で完治を目指せる場合があります。
当院の院長は、京都大学医学部附属病院・大阪国際がんセンターなどで20,000件以上の内視鏡検査・治療を行っており、食道早期がんの診断経験も豊富です。
地域にいながら、大学病院レベルの専門的な検査・診療を受けていただけます。

受診の目安

次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

• ・喉の違和感が2週間以上続いている
• ・食べ物が飲み込みにくい
• ・声がかすれる、咳が続く
• ・胸の奥に軽い痛みがある
• ・体重が減ってきた

まとめ｜喉の違和感は身体のサインかもしれません

「喉の違和感」は、風邪や逆流性食道炎のこともありますが、初期の食道がんのサインであることもあります。
軽く考えず、違和感が続く場合は早めに胃カメラ検査で原因を確認しましょう。
尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックでは、経験豊富な専門医が丁寧に診察し、必要に応じて早期診断・治療につなげます。
「なんとなく喉が気になる」——そんな小さな違和感こそ、早期発見のチャンスです。

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