「◯◯型の人は要注意?」|血液型とノロウイルス感染の関係を消化器内科専門医が解説|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

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「◯◯型の人は要注意?」|血液型とノロウイルス感染の関係を消化器内科専門医が解説

「◯◯型の人は要注意?」|血液型とノロウイルス感染の関係を消化器内科専門医が解説|阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|尼崎市の胃カメラ・大腸カメラ

尼崎市の阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニックです。

冬になると流行することが多いノロウイルス感染症

突然の、

  • ◆ 激しい嘔吐
  • ◆ 下痢
  • ◆ 腹痛
  • ◆ 発熱

 

などを引き起こし、学校や職場、家庭内で急速に広がることがあります。

そんなノロウイルスについて、

「〇〇型はノロにかかりやすい」
「〇〇型は逆にかかりにくい」

という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。

実は近年、血液型や遺伝的体質とノロウイルス感染の関連について、さまざまな研究が行われています。

今回は、現在わかっているエビデンスをもとに、血液型とノロウイルスの関係について消化器内科専門医がわかりやすく解説します。

● ノロウイルスとは?

ノロウイルスは、感染性胃腸炎の代表的な原因ウイルスです。

非常に感染力が強く、

  • ◆ カキなどの二枚貝
  • ◆ 汚染された食品
  • ◆ 感染者の吐物・便
  • ◆ ドアノブや手指

 

などを介して感染します。

少量のウイルスでも感染するため、家庭内や施設内で集団感染を起こしやすいことが特徴です。

● 本当に血液型でかかりやすさが違うの?

結論からいうと、血液型や遺伝的体質によって、ノロウイルスに感染しやすさが異なる可能性が報告されています。

特に有名なのが、

「O型は感染しやすい可能性がある」

「B型では感染しにくい可能性がある」

という研究です。

Norwalk virus infection and disease is associated with ABO histo-blood group type. Anne M et al. The journal of infectious diseases 2002;185:1335-7

ただし、これはあくまで「傾向」の話であり、

  • ◆ O型だから必ず感染する
  • ◆ B型だから絶対に感染しない

 

という意味ではありません。

● なぜ血液型が関係するの?

ノロウイルスは、腸の表面に存在するHBGA(ヒスト血液型抗原)という糖鎖構造に結合して感染すると考えられています。

このHBGAは、ABO血液型とも関連しており、人によって構造が異なります。

そのため、

  • ◆ ウイルスが結合しやすい人
  • ◆ 結合しにくい人

 

が存在すると考えられています。

● O型は本当にかかりやすい?

海外の研究では、O型の方でノロウイルス感染が多かったという報告があります。

一方で、

  • ◆ すべてのノロウイルスで同じではない
  • ◆ 流行株によって違う
  • ◆ 人種差もある

 

など、まだ完全には解明されていない部分もあります。

そのため、

「O型だから生牡蠣を食べたら危険」

という単純な話ではありません。

逆に、

「B型だから生牡蠣を食べても大丈夫」

というわけでもありません。

どの血液型でも、ノロウイルスには注意が必要です。

● 「ノロにかかりにくい体質」の人もいる?

実は、ノロウイルスに感染しにくい体質の人が存在することも知られています。

代表的なのが、

「非分泌型(non-secretor)」

と呼ばれる体質です。

この体質の方では、ノロウイルスが結合しにくいタイプがあり、感染しにくい可能性が報告されています。

ただし、

  • ◆ すべてのノロウイルスに有効ではない
  • ◆ 完全に感染しないわけではない

 

ため、注意は必要です。

● 血液型以外にも、感染率が違う理由は?

血液型以外にも、ノロウイルスの感染しやすさにはさまざまな要因が関係していると考えられています。

  • ◆ 遺伝的体質
  • ◆ 腸内環境
  • ◆ 免疫状態
  • ◆ 過去の感染歴
  • ◆ 暴露されたウイルス量

 

また、

  • ◆ 胃酸の強さ
  • ◆ 腸管粘膜の状態
  • ◆ 腸内細菌叢(腸内フローラ)

 

などが関与している可能性も研究されています。

つまり、「血液型だけ」で感染のしやすさが決まるわけではありません。

● 症状の強さにも差がある?

ノロウイルスでは、

  • ◆ 軽症で済む人
  • ◆ 激しい嘔吐・下痢になる人

 

がいます。

これには、

  • ◆ ウイルス量
  • ◆ 年齢
  • ◆ 免疫状態
  • ◆ 遺伝的体質

 

などが関係していると考えられています。

血液型だけですべて説明できるわけではありません。

● 当院院長もO型ですが、過去にノロウイルスにかかりました

ちなみに当院院長の血液型はO型です。

そして、過去に生牡蠣を食べて、しっかりノロウイルスにかかった経験があります。 その時は、「もう一生、牡蠣は食べない」と固く心に誓いましたが、結局冬になると毎年生牡蠣を食べています。 やはり旬の生牡蠣の美味しさには敵いません。

大切なのは、血液型に振り回されすぎず、基本的な感染対策をしっかり行うことです。

● ノロウイルスで受診した方がよい症状

多くの場合は自然軽快しますが、以下のような場合は注意が必要です。

  • ◆ 水分が取れない
  • ◆ 尿が出ない
  • ◆ 高齢者や小児
  • ◆ 血便がある
  • ◆ 強い腹痛が続く
  • ◆ 発熱が強い

 

脱水や、他の感染症・腸炎が隠れている場合もあります。

● ノロウイルスと間違われやすい病気

実際の診療では、

  • ◆ 細菌性腸炎
  • ◆ カンピロバクター腸炎
  • ◆ サルモネラ腸炎
  • ◆ 潰瘍性大腸炎
  • ◆ 胆汁性下痢

 

などが、ノロウイルスと似た症状を示すことがあります。

特に、

  • ◆ 血便
  • ◆ 長引く下痢
  • ◆ 繰り返す腹痛

 

がある場合は、単なる感染性胃腸炎ではない可能性もあります。

● Q&A|O型なら特別に注意した方が良いですか?

研究では、O型の方でノロウイルス感染が多かったという報告があります。

ただし、血液型だけで感染が決まるわけではありません。

実際には、

  • ◆ 手洗い
  • ◆ 食品管理
  • ◆ 吐物処理
  • ◆ 接触感染対策

 

などが非常に重要です。

どの血液型でも感染予防は大切です。

● Q&A|アルコール消毒は効きますか?

一般的なアルコール消毒は、ノロウイルスには十分な効果が得られないことがあります。

そのため、

  • ◆ 石けんと流水による手洗い
  • ◆ 次亜塩素酸ナトリウムによる消毒

 

が重要とされています。

● Q&A|何回もノロにかかる人はいますか?

います。

ノロウイルスは種類が多く、免疫が長続きしにくいため、何度も感染することがあります。

また、流行する型が毎年変化することもあります。

● まとめ|血液型は「傾向」のひとつに過ぎません

ノロウイルスでは、血液型や遺伝的体質によって感染しやすさに差がある可能性が報告されています。

特にO型で感染しやすい可能性を示した研究は有名ですが、あくまで「傾向」であり、血液型だけですべてが決まるわけではありません。

そのため、

「O型だから危険」
「B型だから安心」

と考える必要はありません。

どの血液型でも、

  • ◆ 手洗い
  • ◆ 食品衛生
  • ◆ 適切な消毒

 

といった基本的な感染対策が非常に重要です。

また、

  • ◆ 血便
  • ◆ 強い腹痛
  • ◆ 長引く下痢
  • ◆ 水分摂取困難

 

などがある場合には、感染性胃腸炎以外の病気が隠れていることもあるため、早めに消化器内科へご相談ください。


阪急塚口駅前いのうえ消化器内科・内視鏡クリニック|消化器内科・内視鏡内科・肛門外科・内科

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